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テクニカルリポート

キャノンレンズ「高級便利」ズーム!EF35-350mm F3.5-5.6L USM

レンズ

売約済み!!

ISO200・1/1250秒・f5.0 焦点距離130㎜ (5DⅣ 手持ち撮影)

キャノンの高級レンズ。

1993年発売の赤ハチマキのLレンズ。

当時はまだフィルムカメラ全盛で成熟期であった年代。

新品価格は発売当時29万円だった。

当時はEOS1nなどに装着して撮影していたスポーツカメラマンや

報道関係者もたくさんいたであろうと思う。

このレンズは所有したことも撮影したことも無かったので、

今回現物があるので楽しみに試写してみた。

使ってみての印象は現代のカメラで撮影してみても必要充分な

AF精度、解像感があると思う。やはりLレンズだ!

ISO200・1/1000秒・f5.0 焦点距離200㎜ (5DⅣ 手持ち撮影)

最短至近距離付近の距離で撮影している。約90㎝前後。

近所の公園で銀杏の実がたくさん落下していた。

落下したから傷んでいるのだろうが、擦り傷のような断面にピントを合わせている。

拡大してみると…

なんかパックマンみたいな…顔?

光が強くあたっている部分は、ちょっとにじんでいる。

上にちょんと乗っかった水滴がシャープに描写されてる。

かなりきつい逆光でも試した。もちろんハレーションはやや賑やかだが

そんなにひどくは無い。ピントの合わせたところはしっかりしていて

かなり解像感はある。

また広角側は周辺光量の低下が見られるため四隅が暗く落ちているが

これはこれで良い雰囲気をだしていると思う。

今のデジカメは「エフェクト効果」でこれと同じものを創れるがこのレンズはそのままでこうなる。

SO200・1/2000秒・f3.5解放 焦点距離35㎜(5DⅣ手持ち撮影)

35㎜側から一気に望遠350㎜までスピーディーにいけるのはなかなか気持ちが良い。

撮りたい画角をレンズ交換せずに狙えるから有難い。

ただ少し勢いが余って望みの焦点距離を過ぎてしまったり、逆に少し

足りなかったり…回転ズームに慣れたしまった軟腕にはすこし慣れも必要。

白レンズの直進ズーム!

焦点距離…350㎜時
焦点距離…35㎜時

回転式より腕力がいるがその重さに負けず使いこなせば

きっと良い結果を期待できるハズだ。

ちょっとイジワルな状況でも撮影してみた。

ISO400・1/500秒・f4.5解放 焦点距離95㎜(5DⅣ手持ち撮影)

どうだろうか、もっと酷い結果になると想像していたが思ったより良くて驚いた。

確かに解像度は低くなるがピントはシャープだ。

そしてこのレンズはさすがに高級レンズ。

撮影準備に入る…

レンズフードを装着すると、

なにやら高揚感とともにやる気が湧いてくる。

レンズフードはキャノンの文字がプリントされていてカッコ良く、 良い撮影してやろうという気にさせてくれる雰囲気がある。

そして高倍率ズームで便利に使える。

高倍率ズームレンズの多くはサードパーティ製レンズだが、

キャノン純正はサードパーティ程の安価なものはあまり無いが

今なら手を出しやすい価格になっているハズだ。

ちょっとデカイがコイツで運動会や発表会で手持ちでガンガン狙ってみては…

迫力の風貌と写り。

風景にスポーツにスナップに

腕力さえあれば手持ちもイケる。 なんでもござれの1本なのだ!

EF35-350mm F3.5-5.6L USM
発売 1993年1月(平成5年)
最短至近距離 0.6m
最大撮影倍率 0.25倍
フィルター径 72㎜
サイズ 85×167.4㎜
重量 1.385g

写真家  緒可夢羅

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