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メンテナンスリポート

FLマウント初号機!

コラム

カメラ

今日はヴィンテージカメラを紹介します。

Canon FX

このカメラが登場したのは 1964年 。東京オリンピックが開催される半年前に発売されました。

この頃のキャノンの一眼レフは、Rマウントのキャノンフレックスでした。
他社からは、ニコンFやアサヒ・ペンタックスシリーズなど有名機種が出ていた中に
新機構を搭載して発売されたのが Canon FX でした。

Rマウントのレンズ機構を、ボディに移し自動絞り連動として FLマウント第一号ボディに
なりました。これはTTL測光に対応出来る機構であり、レンズの開放動作がカメラ側と関係する事なく復帰する構造になりました。のちにFD、NewFDとレンズが出てくる中でも互換性を持つ仕組みでした。

スビゴットマウント(リングを回してレンズを脱着させる仕組み)は、レンズ交換が多いユーザーには当時は大好評だったようです。 

露出計はCds素子(光に対して抵抗が変化する)を使い、シャッターと連動して正しい絞り値を読み取れる機構でした。 

 

デザインはフレックスからかなり変わりました。
フィルム巻き上げレバーの位置が底面から軍艦部に代わって、

メーカーロゴもシンプルに
刻まれています。ファインダー部の三角のてっぺんをカットしてある部分がカッコいい!

そして上からの シルバー、黒、シルバー がいい!

このカメラは今から56年前に発売されたカメラで、ほぼ自分の年齢に近いカメラであります。そんな年数を経ているにもかかわらず、この存在感には驚かされます。


こちらの商品はジャンクとして入手したカメラなのですが、シャッターもしっかりきれています。外観も比較的綺麗、フィルム室も綺麗であるので、いずれは復活させていきたいカメラです。

Canonはこの一年後に TTL測光機構を搭載した ぺリックス、ぺリックスQLを発売します。

それから5年後に、あの世界を一世風靡した F-1 の登場になります。

それを思うと、このFXはF-1のベースになったカメラと言っても良いのではないでしょうか。

このような精密機械を日本が開発し、発売出来たのは本当に素晴らしい事です。

そして

改めて、日本のヴィンテージカメラの素晴らしさを実感した一台でした!


今後も自分が気になったカメラやレンズを紹介していきます。

次回をお楽しみに!

ライター T.Okumura







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