名車が集う素敵な場所!
コラム
その他
我がヴィンテージショップジャパンから車で約15分位走らせると
古いSUBARU製のクルマや小型ハッチバックのクルマが目に付く工場があります。
「ステップエンジニアリング」です。
このファクトリーの横の道路は昔からよくクルマで通るので、旧車好きの自分にとっては
毎回通るたびに楽しくなれる場所でもあります。
以前に、友人に連れられて一回訪れた場所でもあります。
レーシングカーのメンテナンスはもちろんの事、
古いスバル車、特にSUBARU360に関しては日本全国的にも
有名なカーファクトリーであります。
昨年になりますが、
ステップエンジニアリング代表の水田様と 弊社の写真家 緒可夢羅 氏 が
以前から面識があるという事で、丸石氏と自分も加わり3人で工場見学に行って来ました。
工場を入ると、大きな声で我々にメカニックの方からご挨拶をいただき、まずは笑顔から工場見学が始まりました!
画像はありませんが、
いきなりスーパー耐久シリーズで北海道から参戦しているAmbitious Racingのレーシングマシンが目の前に!
凄い~!
思わずサーキットを走りたくなりました(笑)!
そしてまずは事務所で水田様といろいろなお話をさせて頂きました。
SUBARU360やヴィンテージカーのお話はもちろんですが、
過去に倶知安町にあったサーキットで水田様がレースをされていたのを
知っていたのでその時のお話や現在のレーシングカーのメンテナンスなどの話題などで話が盛り上がりました。
そのあと、
いよいよメイン工場の向かい側にある第二工場へ案内していただきました。
工場に入った途端に
おー!!「てんとう虫」だらけだ!!
*「てんとう虫」とは半世紀も前に発売されたスバル360の愛称であり、旧車マニアにはすぐわかる愛称です!
由来はSUBARU360のボディデザインがてんとう虫に似ているからなのでしょう!
さてこのSUBARU360ですが、どのようなクルマなのでしょうか?
2サイクル空冷2気筒360ccエンジンで僅か20~30馬力程度の4人乗り軽自動車です。と言っても分かりにくいので、もっと詳しくわかりやすいSUBARU360についての公式サイトがありますのでご覧ください。
SUBARU360公式サイト
SUBARU360カスタム(こちらは非常に珍しいバンタイプです)
さていきなりのてんとう虫だらけにびっくりしながら、眩しいイエローの360が目に入って来ました。
イエローのSUBARU360で思い出されるのが、1979年に日本テレビ系で放送された、今や相棒でおなじみ水谷豊さん主演のドラマ「熱中時代・刑事編」。そこに出てくる水谷さん扮する刑事の愛車を彷彿とさせるイエローボディがいきなりの登場です。
良く見るとフロント部のトランクフードとヘッドライトカバーがブラックカラーで、まるでパンダの顔の様です!より可愛さが増しております!
さて、この車体がいつ頃に作られたクルマなのか調べてみました。
トランクフードのエンブレム形状とフロントフェンダーにウインカーが付いている所から、1967年から1968年にかけてのSUBARU360と思われます。エンブレム下のスリット(切れ目)があります。
ルーフもブラックでカラーコーディネート抜群です。
室内のサイド内張はボディカラーのイエローと眩しいホワイトカラー。ステアリングは当時の物と思われる穴開きの革巻きカバー付きです。このアイテムが当時のステアリングカバーの主流でした。シートはカバーと思われますがお洒落なヴィンテージなチェック柄です。
ホイールは独特な形状の合わせホイール(二つ割りリム)!
デザインがかっこいいです。
斜めエンブレムは筆記体がヴィンテージ感が出ていてクールですね!
そしてウインカーと共用のテールランプ。当時はこのタイプのテールが多かったと思います。
エンブレムとテールレンズの状態から当時から長年大切に使われてきた360なのが想像できます。
更に奥を見渡すと凄いクルマたちを発見!
クリームイエローのSUBARU360ヤングS!
当時の速さを求める若者に向けて発売したクルマでありました。
最終型の大型テールランプ、リアフェンダー上のエンジンクーリングスリットのカバー、赤のS文字のエンブレム、ルーフのレーシングストライプが若者の心を掴んだのでしょう!
若者に向けての粋なネーミングの「ヤング 」は心に残ります!
右隣にはなんとオートクラッチ付、今で言うオートマチック車の様な機構でシフトレバーにクラッチを切るスイッチが付いていてレバーを操作すると変速出来るというとても貴重なSUBARU360なんです。
左側ヤングSは1968年から1969年の車体と思われます。
右側のオートクラッチ付きは、リアウインドウの下の穴が本来ガソリンの給油口がある部分で
給油口が蓋つきではないので1964年から1965年の車体と思われます。
こちらはエンジンのシリンダーとピストンです。長年活躍してきたのが色に現れています。
今回はお腹いっぱい(笑)という感じで楽しい時間を過ごすことが出来ました。
ヴィンテージSUBARUに囲まれてより一層ヴィンテージカーが好きになった工場見学でした。
見学をさせてくださった代表の水田様を始め、メカニックの方々に感謝いたします。
身近にあるステップエンジニアリングは、「名車が集う素敵な場所」であります。
今後もまた機会があれば訪れたいと思います。
ステップエンジニアリングの情報はこちらからどうぞ!
株式会社ステップエンジニアリング
札幌市南区北ノ沢1729-3
TEL:011-572-8180
今回、ステップエンジニアリングを紹介してくれた写真家 緒可夢羅 氏が以前に工場を訪れた時のコラムがありますのでご覧ください。
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取材/丸石 一也、緒可夢羅、奥村 孝
ライター 奥村 孝
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